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診断は東洋医学に基ついています。

突発性難聴だけでなく、多くの病気に用いられる漢方療法は東洋医学がベースにあります。

それは証と呼ばれるもので、東洋医学の個別診断の指針であります。

証は、問診・切診・望診・聞診と呼ばれる4つの診察法を用いて、それらから 各人に応じた診断を下す方法です。

上記四診をもとにした診断技術を証をたてるといいます。

病院のように各種の検査から診断が下され、それに応じた処方がなされるのと違い、漢方では診察側の経験と洞察力に委ねることが大きいと言えます。

東洋医学による分類と識別

  • 肝火・痰火による突発性難聴
  • これは情緒の失調によるか、食べ過や飲みすぎにより胃脾の機能を損傷したか、もしくは、過労により胃脾の機能を失調したことにより水湿が溜り痰を生じることになります。

    この状態が長期に渡れば、痰火となり気の流れ停滞し、耳を滋養で出来なくなります。

    肝火・痰火による突発性難聴は実証に分類できます。

  • 脾胃の虚弱と腎精不足による突発性難聴
  • 腎の気が生まれつき不足しているか、栄養不良や高齢により腎が滋養できていないか、または、過労や心身の疲労から胃脾で気を生成できないことにより生じます。

    気が生成できないか、腎の気が不足していることにより、耳を滋養で出来なくなります。

    脾胃の虚弱と腎精不足による突発性難聴は虚証に分類できます。

種類とタイプ

突発性難聴に処方される漢方薬の種類には、大柴胡湯(だいさいことう)、柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)、釣藤散(ちょうとうさん)、天津感冒片 (てんしんかんぼうへん)、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)、真武湯(しんぶとう)、加味逍遥散(かみしょうようさん)、桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などです。

大柴胡湯(だいさいことう)→実証タイプ

胸脇苦満(胸や脇腹にも痛みや圧迫感)ある胃炎、不眠症症や精神的な疲れなど関連がある突発性難聴に適用します。

柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)→虚証タイプ

イライラや不眠など高血圧・動悸などもがあるタイプ適用範囲とされています。

釣藤散(ちょうとうさん)→中間証

突発性難聴や頭痛、めまい、肩こり、のぼせ、高血圧や頑固な頭痛(慢性)などの症状を伴う人に用いられる薬です。

天津感冒片 (てんしんかんぼうへん)→実証タイプ

通常、風邪の諸症状に用いられる漢方薬です。鼻づまり・鼻汁・寒気(悪寒)などの症状がでている場合など。

牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)→虚証タイプ

腰痛もちや、疲れやすく手足が冷えやすい腎の持病がある突発性難聴対して用いられることがあります。むくみやすい、また尿量減少や多尿で、口が乾くなども適応範囲です。

苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)→虚証タイプ

突発性難聴の後遺症であえるふらつきやめまいなど耳疾患や動悸(どうき)やのぼせ、顔面紅潮しやすい、あるいは貧血し、排尿回数多く尿量減や頭痛・神経質・ノイローゼなど

真武湯(しんぶとう)→虚証タイプ

新陳代謝が衰え水分が胃腸に停滞した胃腸虚弱体質や、尿不利、腹痛、下痢、などの水毒を改善します、また、めまい、冷性、疲労など

加味逍遥散(かみしょうようさん)→虚証タイプ

肩がこり、頭痛、めまい、心悸亢進、不眠、精神不安など、女性に多い病気や、ストレスが関与する突発性難聴や更年期障害などにも多用されています

桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)→虚証タイプ

体質の虚弱な方で、疲れやすい(慢性疲労)方や、興奮しやすいなどの神経症状があり、尿量が多い場合などにもちいる薬です。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)→虚証タイプ

疲労、食欲不振、胃弱、夏バテ、カゼ、耳疾患、突発性難聴など、あるいは病中・病後で全身的な体力低下が見られる場合など様々な疾患に多用される薬です。

上記の薬は全ての患者さん一様に当てはまる訳では御座いません。実際に服用される場合は、医師・薬剤師やしかるべき漢方専門家にご相談の上、ご自身の責任においてご判断ください。また、難聴が固定して改善が見込めない場合は、十分考慮してください。現在でも固定した難聴を治す方法ありません。